今回は「千歳くんはラムネ瓶のなか」通称チラムネ3巻のネタバレや感想、この3巻のヒロイン明日姉こと西野明日風について詳しく解説していきます!
私も河川敷で先輩とイチャイチャする青春を送りたかった…。
~目次~
チラムネ3巻:個人的な総括
今回は千歳の先輩で幼馴染の明日姉メインの話。
『幼馴染かつ先輩』って属性2つつけちゃって大丈夫なの?とくだらないことを考えつつ読み進めていましたが、今回もめちゃめちゃ面白く、明日姉の気持に共感できる部分が多くて親近感がわきました。
福井の進路にありがちなんだと思いますが、本人は夢を追いかけて東京の大学に進学したいけど親が都会には出さないという理論を突きつけてくる展開。
23歳の私は、当時の自分の境遇と照らし合わせて明日姉の決断を見守っていました。
また今まで謎だった千歳の過去や内面についても掘り下げられ、思い出の少女とラムネ瓶のビー玉についても明かされました。(タイトル回収してきた!!)
軽いジョークで相手との距離を詰めさせない千歳の人間性についても、よく理解できましたね。
明日姉の意外なポンコツっぷりも可愛かったし、この作品はとにかく読んだ後の満足感がエグい。
3巻のあらすじ
「君」にさよならを。
6月の進路相談会で顔を合わせて以来、俺と明日姉は学校でも会うようになった。
まるでデートのように出かけることも増え、俺は嬉しい反面……どこか切なさにも似た感情を抱えていた。
それがひどく身勝手なものだということも理解しながら。
明日姉は、東京にいく。物語を「編む」人になるために。
俺は、笑顔でこの人を送り出せるだろうか――。
『チラムネ3巻』ネタバレと感想
西野明日風と千歳朔
1,2巻でも要所要所で千歳の相談役として登場していた明日姉。
ある日、2年5組で進路相談会が行われ、3年生の明日姉は千歳たちの教室に足を運びます。
明日姉の神秘的に揺れるショートカットや儚げな泣きぼくろ、浮世離れした雰囲気に、クラスの男子連中は釘付けに。
そんな中、千歳と明日姉は意味ありげなアイコンタクトを交わし関係性をアピール。
夕湖や優空は嫉妬してましたが、後日明日姉は千歳を放課後デートに誘い、自分の進路の悩みを打ち明けます。
明日姉の夢
「言葉を届ける仕事に就きたいの。やっぱりどこまでいっても私は読者でいたいと思うし、イチ読者でありながら本を作ることにも携われる…小説の編集者になりたいんだ」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
デートの帰り道、明日姉は千歳に自分の夢を語ります。
しかし編集者を目指すのであれば、東京の大学に進学したほうが確実にチャンスの芽が膨らむし都合が良いのはわかっているものの、住み慣れた福井を出て都会で生活する自分が上手くイメージできず、不安な様子。
私は名古屋出身で、そこまで田舎ではありませんでしたが、親元を離れて東京に出るのはやはり覚悟が必要でした…。
福井の大学に進学しても、編集者になれないことはないけど、
「それでは夢を追いかける熱意が冷めてしまうのではないか?」という若者ならではの悩みにすごく共感しました。
さらに明日姉は父親に東京行きを猛反対されているらしい。
千歳はそんなウジウジ悩んでいる明日姉を川に突き飛ばしす(笑)
父親の猛反対
明日姉の父親が、予想以上に頑固で手ごわかった。
「明日風は福大に進学させて公務員にすると決めている」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
3者面談の席で、明日風は東京には行かせないと断言する父親。
その面談に乱入した千歳は、「明日姉の気持を尊重してほしい!」と父親を説得しようとするも、呆気なく言いくるめられてしまいます…。
七瀬の喝!!
それから明日姉との距離も少し離れてしまい、落ち込む千歳に、
2巻のヒロイン七瀬悠月が声をかけます。
千歳は明日姉の件について、どうするのが正解か悩んでいることを打ち明けます。
そんな千歳を見た七瀬は、
「ーーーー立ちはだかる壁を正面から力強く蹴とばすの、ぶっ壊すの。」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
「男だろ、千歳朔だろ」
と以前自分を救ってくれたヒーローに喝を入れます。
ちなみに2巻以降、七瀬がどう千歳と接することになるのか気になっていたけど、思ったより普通だった。
その翌日、千歳はアポなしで明日姉の家を訪れ、
「ーーー駆け落ちしよう、明日姉。君をさらいに来たよ」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
彼女を強引に連れ出します!
明日姉との東京デート
明日姉の夢を応援したい千歳は、彼女とともに東京へ!
福井
↓ 【特急しらさぎ】
名古屋
↓ 【東海道新幹線】
東京
↓ 【山手線】
高田馬場(大学のキャンパスを見学)
↓ 【地下鉄】
神保町(出版社や書店が集まる街。有名なカレー屋さんに立ち寄る)
明日姉と千歳は、福井と地続きとは思えないほど栄えている東京の町の様子に驚き、
特に明日姉はポンコツ化していました(笑)
神保町で入ったカレー屋では、本気で意見をぶつけ合う編集者と作家の姿を見た明日姉は、
『編集者になりたい!』という思いを一層強くすることになります。
その後、色々あってラブ〇テルで1泊することになった2人は、
2巻の七瀬のときと同様、そういう雰囲気になりかけますが、、、。
「しっかりしろ。状況や環境に流されるな。ちゃんと明日姉らしく、自分の意思をつらぬけ。相手をよく見ろ夢を見ろ。あんたはあんたでいろ!」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
千歳は明日姉に枕をぶつけ、喝を入れます(笑)
この状況で理性保てる男いる!?
千歳朔の過去
お互いの気持ちをぶつけ合う枕投げを終えた2人。
ここで千歳は、自分の過去について明日姉に話します。
千歳のこれまでの行動を振り返ると、なんとなく複雑な事情があるのは察していましたが…。
小さい頃からなんでもそつなくこなすことができた千歳は、努力も欠かさず自分の才能を磨いていきます。
しかし周囲からはその頑張りを邪魔されて、嫉妬され、もしミスすると馬鹿にされることも増えてくる始末。
そのためここから千歳は人を助けるためではなく誰も寄せ付けないために自分のための完璧を目指すようになります。
頼まれれば誰のことも助けるが、誰にでも一線を引いていて『みんなのヒーロー千歳朔』を演じています。
全て後天的に身に付けた性格、人物像であったことが正式に判明しました。
なぜ野球部を辞めることになったかは、3巻では描かれませんでしたが、おそらく千歳のあふれんばかりの才能が原因で、チームメイトとトラブルがあったのだと思われます。
明日姉と千歳の過去
ちょっと3巻は情報量多めなんですが、ここで明日姉と千歳が幼馴染であったことも判明します!
明日姉が小学4年生の夏休み。
近所のおばあちゃんの家に、男の子が遊びに来ているのを聞いた明日風は、
勇気を出して彼に声をかけ、その後一緒に遊ぶようになります。
千歳は夏休みの少しの間しかいられなかったため、明日風にとってはたった7日間で終わった、遠い夏の初恋でした。
2巻でもチラっと出てきた千歳の思い出の中の少女は、やっぱり明日姉でしたね。
昔:『朔兄』『君』
今:『君』『明日姉』
『お互いがお互いを尊敬し、憧れ、今の2人の関係が出来上がった』ということのようです。
3巻の結末は?
相変わらず父親は明日姉の東京行きに反対の姿勢を示していましたが、
「決意を固めた明日姉のまっすぐな言葉」と「ヒーロー千歳朔の援護射撃」によって、
「私の負けだな、明日風。諦めるならそれまでと思って、あえて厳しい態度を取り続けた」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
となんとか父親を納得させ、明日姉は東京の大学を受験できることになりました。
このシーンは一言一言の重みがとにかくすごかった…!!
「私ね、卒業までにどうしてもしたいこと、ひとつできたよ」
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』裕夢 ガガガ文庫
「遠くても思わず手を伸ばして、追いかけたくなる、たったひとつの灯りになってみせるよ。朔兄に憧れた西野明日風と、君が憧れてくれた西野明日風のありったけで」
千歳と明日姉は、半年後、どんな状況でさよならをすることになるのでしょうか。
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まとめ
今回は『千歳くんはラムネ瓶のなか』通称チラムネ3巻についてまとめてみました。
何度も言っているんですが、やっぱりこの作品は1冊の満足感が半端ない!
あと、明日姉のヒロイン力が神すぎる!!(語彙力)
やっぱり3巻を読み返すと、この作品で一番ヒロインらしいキャラは明日姉だよなぁと感じます。
気になった方はぜひ原作小説やコミカライズを読んでみてくださいね!